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太宰治『新釈諸国噺』より「粋人」を再読。
粋人とは、やせ我慢が上手い者のことであろうか。そんなことを考えてしまうほど、なんとも滑稽な男の話である。 思えば、確かに我欲の強い者が粋であるはずがない。我欲の強い者は、なんでも見せびらかし、常に自慢げにいる。しかし、それは決して粋とは言わない。 粋というのは、あくまでもイメージではあるが、さり気なさが肝要であると思う。そのさり気なさを保つには、やはりやせ我慢も必要なのかもしれない。 太宰さん自身も粋という言葉に憧れた人であり、また実際に、粋なところがあったという。その陰には、恐らく数知れぬほどの、やせ我慢が存在したであろう。他人から見れば、滑稽な姿に映るにも関わらず。 “馬鹿というのは、まだ少し脈のある人のこと” 最後の方にある、婆さんと芸者の会話がシニカルに響いた。
by oobayouzou
| 2011-07-26 20:01
| ・新釈諸国噺
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