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太宰治『新釈諸国噺』より「猿塚」を再読。
日常において、しばしば善かれと思っての行為が、却って相手を貶める結果となってしまうことがある。時として善人とは、明らかな悪意を持って近づいてくる者よりも厄介な存在になり得ると言ったところであろうか。 太宰さんの作品には、これと似たようなテーマがよく取りざたされている。例えば『たずねびと』など、他人の親切によって自らを惨めにさえ思えてしまうような感情も、それに当たると言えよう。本作においては、そのことがより具体的な結末として描かれていると思う。 これは太宰さん自身の他人からの親切に対する感情を表したものなのか。それとも、他人への親切心を抱いた際の心構えを表したものなのか。恐らく、その両方なのであろう。 それにしても、何とも哀しく、そして何とも皮肉な結末である。
by oobayouzou
| 2011-05-28 20:03
| ・新釈諸国噺
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