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昨年『太宰治で読書感想文を書こう!』という記事を書いたのだが、今年もまたやってみようかと思った。今回は第二回目。昨年掲げたポイントは下記の通り。
“作品は、長編ではなく、短編を選ぶべし” 前回は感想文の課題を太宰治『女生徒』とした。今回は実際に私が読んで掲げたキーワードについて話していきたい。キーワードは下記の2つである。 ①朝は、意地悪 ②眼鏡は、お化け 本作はとにかく書き出しが素晴らしい。『枕草紙』を匂わせては、読者を一気に作品の世界へと引きずり込む。特に私が心を打たれたのは下記の個所。 朝は健康だなんて、あれは嘘。朝は灰色。いつもいつも同じ。一ばん虚無だ。朝の寝床の中で、私はいつも厭世的だ。いやになる。いろいろ醜い後悔ばっかり、いちどに、どっとかたまって胸をふさぎ、身悶えしちゃう。~『女生徒』より 朝というのは意外にもネガティブに陥りやすい。自殺者が最も多く出るのは月曜の朝だという話を聞いたことがあるが、それも何となく頷ける。 また、本作は、若い女性ファンから送られたノートが元となっているが、この書き出しは太宰さん自身の手に拠るものであるらしい。 太宰が印をつけたり書き入れたりしているノートが残っているが、『女生徒』の書き出しと終わりの部分は全くノートにはない。~津島美知子『回想の太宰治』より 私が初めて本作に出会ったのはもう20年以上も前のことであるが、憂鬱な朝には決まって思い出す。 “いろいろ醜い後悔ばっかり、いちどに、どっとかたまって胸をふさぎ、身悶え”しながら、それでも尚、それらを振り払って今日という一日に挑むのである。 以上、思いつくままに雑然と書き下してしまったが、こういったこともまとめて感想文へと取り入れることができればと思う。 ところで、昨年掲げたポイントには“キーワードを3つあげるべし”とあるにも関らず、今回は2つしか挙げていない。実は絞り切れなかったのだ。もう一度読み直し、改めて挙げてみることとしたい。 それでは今回は、この辺にて。
by oobayouzou
| 2012-08-10 22:22
| ・太宰治で読書感想文を!2012夏
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